プロジェクトマネージャーを目指すキャリアを歩まれている方は、必ず転職時の募集要項で上記の3つのマネジメントを見たことがあるはずです。
一見すると同じような役割かと思われますが、中身は全く別です。
この記事では、この疑問を解決すべくプロジェクトマネジメント・プログラムマネジメント・ポートフォリオマネジメントの違いについて分かりやすく解説していきます。
主に初学者向けに解説をしておりますので、上級者の方はPMIのHPを参照頂ければと思います。
結論
結論を述べると、ポートフォリオマネジメント・プログラムマネジメント・プロジェクトマネジメントは上記の図のような関係性にあります。
ポートフォリオはプログラムの集合体で、プログラムはプロジェクトの集合体になります。そして、プロジェクトは成果物を生み出すための活動の集合体です。
非常に抽象的な概念になりますので、詳しく解説していきます。
プロジェクトマネジメントとは
プロジェクトマネジメントはプロジェクトを期限内に完遂させるための管理手法を指します。
そもそも、プロジェクトとは、PMBOKなどを提供するPMIを参照にすると「独自の成果物、またはサービスを創出するための期限のある活動」とされています。
つまり、プロジェクトは定常業務ではなく期限内にプロダクトやサービスを出すユニークな活動であると言えます。プロジェクトには同じ業務は存在せず、プロジェクトフェイズごとに作業は変化していくためです。
プログラムマネジメントとは
プログラムマネジメントは、プロジェクトの集合体であるプログラムを管理する手法になります。
プロジェクトを1つ1つ管理するのではなく、各プロジェクトにアサインされたプロジェクトマネージャーからの報告をもとに1つのパッケージであるプログラムの進捗情報を把握し、完遂することがプログラムマネージャーの責務です。
プログラムマネジメント:具体例
コンシューマーゲームのメーカーを例に出すと、1つのゲームをリリースするためには複数のプロジェクトが介在します。商品紹介をするためのサイト構築やゲームショーでの出展など複数のプロジェクトがゲームをリリースするためには欠かせません。
これらの複数のプロジェクトは1つのゲームをリリースするというテーマ、プログラムによって構成されているのです。
ポートフォリオマネジメントとは
ポートフォリオマネジメントは、事業戦略や経営戦略に応じたプログラムの集合体であるポートフォリオを管理する手法になります。
参考文献:ポートフォリオとは何か?
(英語サイトですが非常に概念が纏まっているのでおすすめします)
事業戦略や経営戦略に応じて会社の事業創造が決定されていきますが、その際にプログラムごとの優先順位や投資判断を決めていきます。つまり、ポートフォリオマネージャーは事業全体の戦略立案が求められ、事業全体の利益に責任を持ちます。
ポートフォリオマネジメント:具体例
コンシューマーゲームのメーカーを例に出すと、ソニーや任天堂といった日本を代表とする会社は1つのゲームタイトルであれだけの売り上げを上げている訳ではありません。コンソールゲーム以外にも手を出しています。
先ほどの例をもとにすると、ポートフォリオマネージャーは、コンソールゲーム事業といった大きなポートフォリオに管理しているのです。
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