私の周りには大企業を入社後1年足らずで辞める方が多いのですが、これは非常にもったいないことだと思います。研修中に会社を去った同期も合わせると、入社1年以内に少なくない数の同期が辞めています。
一方で、ブログ・SNSなどでインフルエンサーは
- 大企業では成長できない!
- 大企業よりもベンチャーの方が自由に働ける。
などと言っていますが、間違ってはいませんが合ってもいないと思います。
そこで、実際に大企業で働く私が「大企業を安易に辞めるにはもったいない」という理由について、本音で詳しく解説していきたいと思います。
したがって、
大企業を辞めようか悩んでいる。
大企業で働くメリットが分からない。
このような方に向けた記事となっております。
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では、本題に入っていきましょう。
大企業を辞めるのがもったいない7つの理由
大企業を辞めるのがもったいないという結論に私が至った7つの理由について解説していきます。
この記事を解説している私は現在都内のIT系の大企業で働く若手社会人です。現在進行形で大企業で働いている人間がこうしてブログで発信しているのは珍しいと思いますので、この記事に偶然辿り着いてしまったあなたはラッキーですよ笑
7つの理由は下記の通りです。
- 充実した福利厚生を捨てることになる
- 年収が下がる可能性がある
- 大きな仕事に関わる機会が減る
- 社会的信用が落ちる
- 将来設計が困難になる
- どの会社にもクソ仕事はある
- どの会社でも成長できる
まとめると、大企業の方が中小企業・ベンチャーなどよりも遥かに恵まれた環境過ごせるので、余程の覚悟やヤバい環境でない限りは辞めない方がマシというのが私の意見になります。
では、詳しくみていきましょう。
充実した福利厚生を捨てることになる
大企業で働いている人は生活に馴染みすぎているため気付かないと思いますが、福利厚生によるメリットを得て生活しているはずです。
- 家賃補助
- 引越し手当
- カフェテリア
- ジムの会員券
企業によっては多種多様な福利厚生を従業員に提供しており、その金額も企業規模に応じて増加しています。
こちらの図は日本経済団体連合会が発表している福利厚生費調査結果報告というものから引用しておりますが、企業規模が大きくなるにつれて現金給与総額が増加していることがわかります。
また、下記の法定外福利費(カフェテリアの補助など)の金額を示したものですが、同様に規模が大きくなるほど金額が多くなっております。
つまり、大企業を辞めるということは今得ている福利厚生による便益を一切捨ててしまうということと言ってもよいかもしれません。
年収が下がる可能性がある
大企業を辞めてベンチャー・中小企業で働こうと思っている方は、下記の図を参照ください。
こちらの図は国税局が毎年発表をしている民間給与実態統計調査結果の「事業所規模別給与所得者数・平均給与」を一部抜粋したものとなっております。
直近の統計データである令和元年を参照すると、
- 5000人以上:410万円
- 1000人以上:431万円
- 500人以上:415万円
- 100人以上:377万円
- 30人以上:368万円
- 10人以上:358万円
となっております。企業規模と年収はある程度の相関関係があることが理解できます。
したがって、大企業を辞めるということは年収を下げてしまう可能性があるということは心に留めておいた方が良いです。
この資料を見た時に企業規模の年収相関よりも平均年収ってめちゃくちゃ低いやんと思ったことは内緒にしておきます。
大きな仕事に関わる機会が減る
大企業を辞めてしまうと当たり前ですが、社会を動かすような大きな仕事に関わる機会が減ってしまいます。
世界中に日本商品を流通させる仕事がしたい
大きなお金が動くプロジェクトを動かしたい!
このような目標がある方は大企業へ残ることを推奨します。
大企業にはすでに大きなビジネスを動かせるだけの下地ができているので、ベンチャー企業・中小企業よりも社会に、世界に影響を与えることができる仕事に挑戦することができます。
この記事を読んでいるあなたのモチベーションの源泉がどこにあるか次第ですが、私はこのようなデカいビジネスに挑戦できる大企業を魅力的に感じます。
社会的信用が落ちる
大企業で働いていることで社会的信用という観点で得していることは多々あります。
私はビジネスマッチングアプリ・転職サイト(転職は考えていない)に登録しているのですが、会ってみたいと声をかけられることは多いです。
それは私の経歴・実績のお陰ではなく、ほぼ間違いなく会社名のお陰です。初対面で人と会うときに一番最初に見られるのは、「その人が何をしている人なのか」であってその人の過去・性格などでは初対面では理解できないためです。
その際に、一番容易に人となりが分かるのが企業名だと私は確信しております。
有名な大企業で勤めている時点で、その人の教育レベルは人並み以上だと判断できますし、わかりやすい指標です。
将来設計が困難になる
大企業を辞めてしまうと将来設計が困難になってしまいます。
大企業でも昨今ではリストラがありますが、ベンチャー・中小企業と比較するとそのリスクは低いです。そもそも、大企業は経営が比較的に安定しているため、長期的にキャリアを築きたい人や家族を持ったときの将来設計などを行いやすいメリットがあります。
既に成果を残して自信がある方はどのような会社に入社してもキャリアを切り拓くことができると思いますが、逆にネガティブな理由で会社を辞めたい方は今一度考えた方が良いかもしれません。
同じような理由でネガティブになったときに守ってくれるだけの経営体力が転職先にはないかもしれません。
長期的に収入が守られた安全なところで仕事ができるには大企業しかありません。
どの会社にもクソ仕事はある
退屈な仕事ばかりで死にそう。
自分の仕事が誰の役に立つのか分からない。
このような不安を抱える若手社員は多いはずです。
今一度、考えてみてください。
退屈で誰の役に立つのかも分からないようなクソ仕事をあなたが行っているのは、「大企業に勤めていること」が原因なのでしょうか。
私は大企業へ入社をするまでに合計3社で長期インターンとしてベンチャー企業で働いていましたが、このクソ仕事は少なからずありました。
当時はクソ仕事をクソと感じないくらい無知な学生だったので、気にしませんでしたが今思えばクソ仕事です。
つまり、何が言いたいのかというと、
「クソ仕事はどこの会社にもある」
ということです。
確かに、余剰人員がいる大企業ではクソ仕事に関わる可能性は高いかもしれません。しかし、企業にとってもクソ仕事を社員に何年もやらせるメリットは無いわけで、このような状況は一時的な状態と言えるでしょう。
クソ仕事を分析して「どうしてクソだと感じるかなど」を明確すると今後のキャリアに役立てることができます。
どの会社でも成長できる
「クソ仕事はどの会社にも存在する」という内容と重なりますが、成長という観点でもどこの会社でもスキルを伸ばすことは可能だと思います。
大企業にいてもスキルは身につかない。
ベンチャー企業の方がスキルが身に付きやすい。
これは間違っていると思います。
企業の規模感によって成長速度は変化しません。仕事内容があなたとマッチしているのか否かの方が遥かに成長速度を高めます。
ベンチャーにいても大企業にいても、視座の高い人は自分で成長機会を手に入れスキルを身につけることができます。一方で、他人に依存している人間はベンチャー・大企業にいても成長することはできません。
つまり、成長できる環境は自分次第で作り出すことができるのです。
もし仮に今の職場に不安があって成長機会を逃していると感じるのならば、企業規模ではなく職場環境・仕事内容に疑いの目を持つべきです。
関連記事
・仕事が暇なときにこそ、スキルアップをした方が良い理由
大企業を辞めるのがもったいない人の特徴
これまで大企業を辞めるのがもったいない7つの理由について解説してきました。
次に大企業を辞めるのがもったいない人の特徴について解説していきます。
これから解説していく3つの内容に当てはまる方は、なぜ大企業を辞めたいのかを再検討することをお勧めします。
下記が主な内容になります。
- 人間関係が良好
- 労働環境に不満はない
- 業務内容がクソつまらない
では、詳しくみていきましょう。
人間関係が良好
今の職場の人間関係が良好である場合は、一旦退社するのを再検討することをおすすめします。
というのも、人間関係が良好である職場は、自分の意見を通しやすい職場環境とも解釈できるためです。上司・同期・部下と人間関係が良好であれば、仕事上のストレスも抱えにくいですし、自分のキャリアプランを恥じらいなく上司と相談できるはずです。
つまり、人間関係が良好であれば自分次第で会社を辞めたい理由を潰していくことができるのです。
きっと、あなたの想いを汲んで上司は何かしらの良案を提案してくれるはずです。
それに納得できなれば辞めるべきですが、そこまで行動しないでいきなり辞めてしまうのは勿体無いですよ。
労働環境に不満はない
労働時間・仕事内容に不満はない場合も先ほどと同様にいきなり会社を辞めてしまうのは危険です。
労働環境に不満はないけど、仕事に飽き飽きしている。
仕事が緩すぎて不安を感じる。
このようなケースになります。
上記のような場合は、上司に相談するなどして仕事内容を変えてもらったり、仕事量を増やしてもらうなど今の環境で改善できる施策は存在します。
今の職場でできることをしないで、大企業を辞めてしまうのはめちゃくちゃ勿体無いことなので、まずは上司・人事に相談をして自分の悩み・不安を消していく努力をしましょう。
転職後に1から人間関係を作る努力と比べたら、関係性ができている今の職場での行動の方が楽なのは明らかです。
関連記事
・社内ニートになったら開き直りが大切?【結論:早急に脱出した方が良いです】
業務内容がクソつまらない
業務内容がクソつまらないと感じる、特に若手社会人は多いです。
これは先ほども述べましたが、大企業でもベンチャーであっても変わりません。自分の天職を見つけない限り、クソつまらない仕事とは何度も出くわすことになるはずです。
仮に、今の仕事がクソつまらないのであれば、なぜつまらないと感じるのかを分析し、自分のやりたい仕事を見つけ出していくのも1つの手段です。
この作業は転職をしなくてもできる作業です。
安易に転職をすると同じような事態になりかねないので、まずは「自分にとってのクソつまらないとは何か」を知りましょう。
大企業を辞める前に行うべきこと
これまで大企業を辞めるべきではない理由を述べてきましたがそれでも辞めたい人はいるでしょう。むしろ、そのような人こそ転職をすべきです笑。
そのような方に向けて大企業を辞める前に行っておいた方が良いことを3つ解説しておきます。
会社を辞めたいと感情的になる前に、冷静に下記3点を明確にしておきましょう。
- 辞めたい理由を明確にする
- やりたいことを知る
- 転職先を決めておく
それでは詳しく解説していきます。
辞めたい理由を明確にする
会社だりぃ。すぐにでも辞めたい!
なんですぐに辞めたいの?
え?だってダルいじゃん、、
このように辞めたい理由が明確に言語化できていない状態で辞めてしまうのは、非常にリスクが高いです。(このような人は転職準備するのも、だるく感じるため会社に居続けるのがオチですが)
とにかく、辞める理由を明確にしなければ次のアクションにつなげることは不可能です。
少なくとも下記の質問には応えることができなければヤバいです。
- なぜ辞めたいのか?
- なぜそのような会社を選んでしまったのか?
- 自分で現状を変えることは不可能か?
- 自分に落ち度はないか?
ポジティブに会社を辞めようと思っている人(キャリアアップ・起業)を除いて、上記の質問にはしっかりと準備しましょう。
やりたいことを知る
次に行うべきことは、「やりたいことを知る」になります。
会社を辞めたい人にありがちなのが、「他の会社の方がなんとなく良さそうに感じるから」という理由がみんなが今の会社を辞めたい理由の第1位だと思っております。
私もこれまで幾度となく、「他の会社だったらもっと〇〇な専門性を身につける機会があったのになぁ」とタラレバを考えてきました。
ただ、断言します。
タラレバで企業を探している時点で自分の納得のいく会社を見つけることはできません。
自分の心のそこからやりたいことを知らずして、納得のいく会社を見つけることはできません。
そのために、学生のときに行ったのと同じように自己分析を繰り返して、自分の欲望の源泉を見つける必要があります。
私はこれまで自己分析の方法について解説してきているので、下記の記事を読むことをおすすめします。
参考記事
・Utsuさんが提唱する人生の目的とは何か?概要から見つけ方まで解説します。
転職先を決めておく
転職先を決める前に今の会社を辞めてはいけません。
自分という労働力を転職活動を通して会社に売り込むにいくのに、自分の持てるキラーカードを自ら捨てにいくような行為です。
無職の状態で転職をしにいくと、相手に足元を見られてしまいます。本来ならば、高待遇のオファーを手に入れることができるはずの求人を、無職という交渉できるカードがないがために逃してしまうのです。
下記の動画で人気就活系YoutuberのUtsuさんも仰られているように、転職先を決める前に辞めてはいけません。
【結論】大企業を辞めるのはもったいない!
本記事を一言でまとめると、
大企業を辞めるのはもったいない!
になります。
強い想いがある方を除いて大企業を安易に辞めてしまうのは明らかに得策ではありません。(今の職場環境が明らかにブラックであれば今すぐにでも辞めるべきですが)
したがって、今一度再検討することをおすすめします。
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